にぎやかな笑い声がまた、私を独りにする。。。 誰も居ない公園のブランコがあまりにも寂しげに風に揺れるので …年甲斐にもなく座ってしまった。 これから、どうしよう? 別に、どうすることもない。 ・・・ずっと前から、一人ぼっちには変わらなかったし。 これから先もずっと、そうなんだろう。 そういう事、なんだ。 はぁ。。。っと意味もなくため息を着くと…涙が出そうになった。 あぁ、こんなところで泣きたくなんかないのに。。。 そう思っていると・・・私の前に2つの影が現れた。 徐に顔を上げると、小さな子供が何事かと私の顔を覗き込んでいた。 「「ねぇ、どうしたの」」 見事にハモるダブルボイス。・・・何、この子達? 「別に、なんでもないよ。」 「「ふ〜ん。。。」」 やっぱりハモル。 何この子達…双子かしら? よく似てるけど…どこの子だろう?可愛いなぁ。 こんな子達が家に居たら、きっとにぎやかで…騒がしくて あぁ、なんて私には縁がない話なのだそう。。。 そんな風に思っていると、この双子は顔を見合わせると …なにやら意味深に笑みを浮かべて 「「ねぇ!!」」 「な、なに?」 「「一緒に歌おう?」」 「え?」 「レンとリン歌うと楽しいよ〜」 「そうそう、この際騙されてみなよ?」 「・・・い、いいわよ。恥ずかしいし///」 それは当たり前だ。 誰も居ないって言っても、昼間の公園でなんて!! しかし、この双子まるで私の話に聞く耳を持たず 子どもらしからぬ力でぐいぐい私の腕を引っ張ると ブランコから私を引きずりおろした。。。(なんて、恐ろしい子たち?!) 「「いっくよ〜☆」」 そう言って2人は、私の知らない歌を歌いだした。 でも・・・なぜだろう? この子達の歌、なんだか・・・楽しい。 体が勝手にリズムにのる。 速いテンポの歌なのに、知らない歌なのに なんだか、一緒に口ずさめそう 本当に、楽しい。 |
終わってしまうのが、もったいない。 本当に・・・そう思った。 「「どう、楽しかった?」」 「・・・うん。楽しいね」 私が2人に答えると、嬉しそうに顔を見合わせて笑いだす。 本当に楽しそうに笑う子達だなぁ。。。 見ていると、こっちも楽しくなってくる。。。 「「ねぇ」」 「ん?」 「「寂しくなったらまた歌おうね?」」 「え?」 「一緒に歌うとこんなに楽しいんだからさぁ」 「もう、そんな顔しないで・・・」 「「また、一緒に歌おうね?」」 えへへ〜vっと笑うと2人は「バイバイ」っと、いきなり駆け出した。 すると、2人は公園の入り口に立っていた誰かに駆け寄って飛びついた。 その人はよろけながらも2人を抱きとめると… 照れくさそうにしながらもゆっくり、私にお辞儀をする。 私も慌ててお辞儀を仕返すと…その人は2人の手をとり、歩き出した。 まるで、嵐のように過ぎていった。 急に独りにされたのに…なぜだろう?さっきより寂しくない。 むしろ、まだ・・・楽しくてたまらない。。。 こんな気持ちは、初めてだ。 それから、数日して。 知人に聞いたのだが… 私が出会ったあの双子は、どうやら“VOCALOID”と言う バーチャルネットアイドル。らしくて…ごく一部では流行っているらしい。。。 そして。 機械関係は苦手だったが 私には、躊躇う理由もなかった・・・ 「「マスター」」 「はいはい?どうしたの?」 「公園に誰か居るんだ」 「なんか、寂しそうなの」 どうやら、気になるらしい。。。 そうだね。あんな風にブランコに乗るのは寂しい証拠だ。 なにぶん、大分前の私がそうだったんだし。。。 「歌ってあげてきていいよ」 途端に嬉しそうに瞳を輝かせるんので、笑いそう になる。 この子たちに一番最初に歌わせたのは…あの歌だった 調教するのは本当に大変だったが あの子たち自体は気に入ってくれているようだし ・・・そのお披露目も、かねて? 走っていくあの子たちを見て思う。 あの時、会ったあの子たちのマスターも・・・私と同じだったんだろう。 初めて調教したあの歌を 初めてあの子たちが、誰かの為に歌うんだ それが、嬉しくないマスターなんてきっと・・・居ないよね? 【end】 新人マスターさんと鏡音ーsとの出会いでした。。。 そうやって、回っていく輪だと良いなぁって言う…願望?(笑) |
“鏡音”と言う苗字は珍しいと思う。 だから、クラスに同じ苗字が居れば…滑降の冷かし餌食になる。 「鏡音君鏡音君。 数学が解りません…ちょっと助けて?」 「…どうでもいいけど鏡音さん?」 「はい?」 「いい加減離れて。くっつきすぎです」 無理やり引っぺがそうとするのだが 彼女がそう容易く剥がれるわけもなく… 「いえいえそんなことはありませんよ?鏡音君。 だから、早くここの問題教えなさい?」 その上なんて王女様? まったく。。。と思いながら彼女の教科書をとると 「相変わらずお前ら仲、いいな?」 「やっぱり苗字が一緒なだけに夫婦なわけですか?」 「あれ?あんだけそっくりだから血の繋がった姉弟じゃなっけかぁ?」 ケラケラっと人を見世物のようにして笑う連中。 クラスもそれを一緒になって笑い転げる …俺はそれが大っ嫌いで彼女には申し訳なかったが その教科書を机に向かって叩きつけた 予期せぬその音にクラスは一気に静まり返り、ヒソヒソトざわめき出す。 馬鹿にするのは、好きだけど 馬鹿にされるのは、心底むかつく。腹が立つ。 音に驚いたまま目をぱちくりさせている彼女を置き去りにして そのまま席を立ち上がる。 もうすぐ休み時間も終わりだけで…別にいい。 次に数学の範囲ならもう当の昔にクリアーしているところだし、問題ない。 さて、どこでふけようか?と思っていると 「鏡音君!!」 徐に足が止まる。 習慣とは恐ろしい。彼女の声だと気がつくと… この足は俺の言うことを聞いちゃくれない。 足は止めたけど、振り返らない。 「鏡音君?」 恐る恐るの問いかけ。 別に、彼女に怒ってるんじゃない。 彼女へ向ける怒りなんて持ち合わせていない。 でも、彼女の声はいつもよりも弱弱しい。。。 「ねぇ・・・レン。」 あぁ、そっちで来たか。そんな甘える声で。。。 まったく、俺の扱いを心得ていらっしゃる。 「ねぇ、レンってば?」 ひしっと背中に伝わる柔らかい感触。 暫く2人の間に言葉は生まれなかった 彼女はただ、黙ったまま…しがみ付いていた。 「俺があそこに居たら、リンが居づらいだろう?」 「別に、いいよ。レンが居なくなったらリンはつまらない。。。」 「それだけ?」 意地悪のつもりで問いかける もちろん、彼女には答える義理など無いのだけど 「…さ、寂しいでしょ///!!」 あぁ、可愛い。 「ねぇ、レン?」 「ん?」 「今日はデレないの?」 「・・・学校じゃしません。」 「家ではデレデレさんの癖に〜ぃ」 「そんなのは・・・」 「?」 「リンだけが知っててくれればいいんだよ///」 あぁ、こっぱずかしい/// 後ろで見えないからって笑うな!! 「ほら、予鈴鳴るぞ?」 細い腕を無理やり引っ張って、走り出す 今日は天気がいいから屋上にしよう。 「数学みっちり教えてやる」 「えぇ!!」 「妻の出来で夫が判断されるんだぞ?」 「・・・うぅ、こういう時だけ使うのズルイ///」 同じ苗字を利用した。 だから、誰も気がつかない。 俺達が、本当の“夫婦”だと言うことには。。。 【end】 あれ?本当はツンレンを書こうとしただけなんですが …なぜ、夫婦パロになったんだろう?? |